2014年7月
阿部梨園
守りながら変えていく
2.2ヘクタールの梨農園を運営する阿部さん。園名が記された看板には「守りながら変えていく」という阿部さんならではのポリシーが刻まれている。 もともとは祖父が開いた農園。祖父が植えた苗は大きく育ち、やがて父親がさらに広げていった。阿部さん自身は学校を卒業後、父親に従事。その時の様子を「とにかく大変だった」と語る。しかし意外にも代替わりは早く、3年後には阿部さん自身が運営を任される。「そこからはいろいろ試行錯誤でした。先生と呼べる方のもとに通い、さまざまなことを学びました。でもそこから一気におもしろいと感じるようになったんです」と振り返る。学んだことはとにかく実践。当時から自らを突き動かしてきたのは“ハングリー精神”だという。「祖父から続く農園、昔から大切にしているものはそのまま大切にしたいです。ずっとこだわってきたのは堆肥などです。でも新しい取り組みは、どんどんチャレンジしていきたいと思っています」。冒頭と重なる、阿部さんのポリシーだ。手間をかける栽培方法も、すべては美味しい梨を提供したいからこそ。その証しに、阿部農園で収穫された梨は、ほとんど直売所で売れてしまう。決して有利な立地とは言えない場所にあるが、評判が評判を呼び、次々と客がやってくる。「真面目に頑張れば報われるんだと思いました」。そう語る阿部さんのハングリー精神、チャレンジ精神は尽きることが無さそうだ。
阿部梨園●あべなしえん
宇都宮市内で梨園を営んでいる。
購入は直売所(宇都宮市下荒針町3409)でできる。
http://www.abe-nashien.com/
Otowa restaurant
* TSUNA-GU 店
〒320-0826 宇都宮市西原町3554-7
- 電話:
- 028-651-0108 ランチ/金~土曜 正午~14:00(L.O.)
ディナー/火~土曜 18:00~20:30(L.O)
休:月曜
駐:有り
http://otowa-group.com/
* TSUNA-GU グルメ
阿部さんの梨のウファラネージュ
梨の食感と味わいをそのままに
梨の味、質感をそのまま活かしたシャーベットと真空調理した実のスライスを、仏の伝統菓子と組み合わせる。梨のみずみずしさと、フレッシュ感を大切にして、シンプルに実の美味しさを打ち出す。ウファラネージュで使用するライムの爽やかな香りも華を添える。
Shop
黒田養蜂園のハチミツ
黒田養蜂園 鹿沼市
〒322-0048
- 鹿沼市村井町291-5
電話:0120-82-1138
料理にアクセントを添える重要な役割を果たす
鹿沼市にある養蜂園。ハチミツは料理やデザート、チーズに合わせて、複数を使い分ける。左からアカシア、栃の木、百花蜜、栗の花のミツ。味わい、色合いがそれぞれ異なる。特に栗の花のハチミツは、ほんのり苦味があり、デザートで使ったり、料理の下味として、ハチミツの特徴を活かしながら使用する。
有限会社大滝のヤシオマス
有限会社大滝 日光市
〒321-2714
日光市土呂部1350
電話:0288-97-1103
日光の自然で育った身は色鮮やかで大きい
県内には複数のヤシオマス養殖家がいるが、シェフが使用しているのは「大滝」のもの。水質が良く、寒いところで育つので、身の締りがいい。飼料にも気を配っている。コンフィ(低温調理)して、サラダとして、地元野菜と組み合わせて提供。大ぶりなヤシオマスをさばくと、鮮やかな色をしているのがわかる。
雄大な環境を活かした牧場さまざまなチーズを使用
那須町にある牧場。適切な温度管理や飲料のチェックなど入念に管理された牛から出る牛乳。チーズ工房ではそれを使い、さまざまなチーズが作られる。牛はもちろん、ヤギの乳からもチーズを製造し、県内でも珍しい「シェーブル」として仕入れている。地元の良いものを使いたいという音羽シェフのこだわり。