TSUNA-GARU-TOCHIGI

食べる・見る・買う…何気ない営みの中にも、実は栃木の良さがいっぱい。生産者、農作物など普段は裏方であるもう一人のヒーローを紐解くことで「人」の繋がりが見えてくる。

2014年8月

市村農園

とにかく品質を下げたくないんです

 那須塩原市の温泉街を抜け、山道を走ること約20分。周囲を山々に囲まれた、のどかな高原に市村さんたちの農園がある。広大な敷地は、7~8町歩もあり、ここで大根、ホウレンソウ、ベビーリーフ、春菊、ニンニクを栽培している。中心となるのは兄である一則さんと奥様のさやかさん、弟の勇男さん。従業員の中には、自身も農家でありながら、市村さんのもとで学ぶ人も在籍している。  この地は戦後に開拓地として開かれ、今では市村さんを含め4軒の高原大根農家が暮らしている。今回紹介する大根を主に担当するのは弟の勇男さんだ。品質に徹底的にこだわり、少しでも納得がいかなければ出荷をしない。「とにかく品質を下げたくないんです。損得でやっているのではなく、喜んでくれる人のためにやっているので」と、その想いは固い。「あぜみち」でも入荷時はあっという間に売れてしまう勇男さんの高原大根は、寒暖差のある環境での生育や、土の微生物を活かす栽培方法で、きめが細かく、みずみずしくて甘みがあるのが特徴。 厚めに切っても、煮込めば箸で簡単に崩れるほどやわらかな食感となる。「大根は年に1回しか作付けできないので、リスクはありますが、美味しいという評判を聞くとうれしくなりますね」と、笑顔で語る。悠々と育つ高原大根は、これから12月初頭まで収穫の時期となる。少しずつ「あぜみち」でも並び始めるので、その味を家庭で試してみては。

Information

市村農園●いちむらのうえん

那須塩原市の高原に広がる農園。

memo

ここで育った高原大根は、これからの時期順次「あぜみち」にもお目見えする。

みずみずしく、甘みのある大根。あぜみちでも高い人気を誇る。

市村農園の大根

旬/秋口~冬期

※品種により異なる市村農園で栽培される大根は

高原大根と呼ばれる。

Naomi OGAKI

* TSUNA-GU 店

Information

〒320-0861 宇都宮市西1-1-2

電話:
028-680-4446
18:00~25:00
休:火曜(他、月1回休みあり)
www.naomi-ogaki.com

* TSUNA-GU グルメ

大根のミジョテ

みずみずしい大根を大垣流アレンジで調理

 鶏から取ったダシを、ニンジンやゴボウとともにしっかり大根に染み込ませる。ゴロゴロと盛り付けた上には、生の大根をスライスしたものを。アクセントにスライスアーモンド、レーズンを散らせて完成。温野菜のサラダのような感覚で食べられる。

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Shop

つかもとの器

株式会社つかもと 益子町

Information

〒321-4217

益子町益子4264
電話:0285-72-3223

フランスの伝統的な器を益子焼きで特注オーダー

 店主の修行先の一つ、フランス・アルザスの伝統的な陶器は、郷土料理に欠かせない存在。「Naomi OGAKI」でもカウンターに陳列され、器として活用されているが、同様のものを益子焼きで再現できないかと思いついたのが始まり。「つかもと」にイメージを伝え、特注で制作してもらったもの。

ビルススタジオの店舗設計

株式会社ビルススタジオ 宇都宮市

Information

〒320-0861
宇都宮市西2-2-24 モミジオフィス[M20]
電話:028-636-5136

カウンターにこだわり地元設計事務所に依頼

 宇都宮市に事務所を構える「ビルススタジオ」が手がけた。店主がフランスで見たビストロのイメージを、見事に表した店舗。なかでも特にこだわったのがカウンターだそう。厚みがあり、客席と厨房がフラットに繋がるため、客席からはライブ感が楽しめる造り。味だけでなく、五感を使って店の魅力を体感できる。

宇都宮酒造の四季桜

宇都宮酒造株式会社 宇都宮市

Information

〒321-0902
宇都宮市柳田街248

電話:
028-661-0880

日本酒の要望に応え地元宇都宮の銘酒を

 ワインを中心としたアルコールがそろうが、やはり日本酒が飲みたいとの要望も受ける。そこで店主が用意するのが「四季桜」だ。あえてワイングラスで提供することで「日本酒の持つ香りや味わいを堪能して欲しい」と語る。それに合う料理など、店主と会話しながらオーダーするのも楽しそうだ。