TSUNA-GARU-TOCHIGI

食べる・見る・買う…何気ない営みの中にも、実は栃木の良さがいっぱい。生産者、農作物など普段は裏方であるもう一人のヒーローを紐解くことで「人」の繋がりが見えてくる。

2016年9月

永尾農園


「収穫量、作業量とのバランスが大事」

 あたり一面のどかな里山の風情が漂う茂木町。この地でキャベツをはじめ、アスパラ、とうもろこしを栽培する永尾さんを訪ねた。千葉県出身の永尾さんは、家庭菜園の趣味が高じて農家を志し、トラック運転手をしながら資金を貯め、さまざまな場所で農地を探した。その後、この地で酪農の仕事に就きながら、役場のサポートを受け、借りられる農地を当たった。「新規就農ということで、土地探しに苦労しました。作物によって栽培している土地が離れてしまっていますが、いずれは一括に集約して栽培したい」。永尾さんの農地は徐々に広がり、そうしているうちに、貸し手も増えた。取材時はキャベツがすくすくと育ち、収穫を待っていた。「6月頃から天候、気温、水などに気を遣います。でも苗づくりが一番難しいです」と話す。農薬も非常にシビアだ。虫や病気がついてから撒いてはもう遅い。常に先手を打っていく必要がある。その結果、最低限の農薬で済むのだ。「収穫率を上げることを目指しています。また作業量と収益のバランスも大事。しっかり見定めながら品種を選んでいます」。9月頃にはキャベツは収穫時期を迎え、「あぜみち」や「道の駅もてぎ」に並びはじめる。ぜひ、その味を家庭でも試してみてほしい。

Information

永尾農園●ながおのうえん

memo

茂木町でキャベツのほか、とうもろこし、アスパラを栽培。あぜみちや道の駅もてぎに並ぶ。

愛情をかけられて青々育ったキャベツは、収穫まであと一カ月。

永尾さんのキャベツ

旬/品種や栽培地域によって収穫 時期が異なる。

永尾さんのキャベツは夏から秋に収穫される。生のままはもちろん、炒めたり、ボイルしたりと調理の幅も広く、よく消費される野菜のひとつ。

Naomi OGAKI

* TSUNA-GU 店

Information

宇都宮市西1-1-2

電話:
028-680-4446
営業時間:
PM6:00 ~ AM1:00(L.O)
休:
火曜(他月1回休み有り)

* TSUNA-GU グルメ

アルザス風キャベツのサラダ

新鮮なキャベツはオリジナルサラダで

 キャベツは細くスライスし、肉と一緒に炊いてうまみを吸収したザワークラウトと合わせて いただく。アルザス風のサラダをシェフ流にアレンジした一品。永尾さんキャベツが入荷する時期だけ提供される。

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Shop

栃木県 県内産の【和豚もち豚】

県内精肉業者

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塊のまま仕入れてそのままロースト おいしさを逃さない調理法

 血統の確かな厳選された個体を、独自の飼料で育てたブランド豚。きめの細かい肉質、甘みのある脂身で、豚肉本来のおいしさを堪能できる。どんな調理法にも合うのが特徴だが、「Naomi OGAKI」では「うで肉」を丸ごと仕入れ、塊のままローストするので、うまみをしっかり閉じ込める。

大谷地下蔵の【ワイン】

宇都宮市 大谷エリア

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一定の湿度・温度を保つ地下蔵で熟成されたワイン

 アルザス地方のものを中心に、豊富にワインをそろえる同店。中でもこのワインは変わり種で、輸入後に宇都宮市大谷の地下蔵で寝かせて熟成させたものだ。 地下蔵は湿度・温度が一定に保たれ、それは本国フランスのセラーに近い環境だそう。近年注目されている大谷地下蔵の新たな利用法の一つだ。

宇都宮市の【大谷石】

宇都宮市 大谷エリア

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ビンテージ大谷石を効果的に利用

 こちらも大谷で採掘される名産「大谷石」。独特の質感と色合いがあり、帝国ホテルにも使われたことで有名。同店の外壁の一部にもあしらわれている。しかもこちらは知人から譲り受けたというビンテージ。波打ったような表面は手掘り時代のものである証し。非常に価値のあるものだ。