- R293を“イモ街道”に!!サツマイモに情熱を注ぐ -
国道293号線を「イモ街道にしよう」と奔走中の仁平さん。
茨城県日立市から足利市まで続く国道293号線はサツマイモの産地が並ぶ「さつまいも街道」。
昨年末この国道沿いにオープンしためおとや農園直売所では、仁平さんが育て加工した干し芋や焼き芋のほか、県内各地で作られている他社の干し芋商品も販売されている。
ライバル会社の商品を一緒に販売するのは「みんなで盛り上げていきたいから」。
県にも働きかけ、JAしおのやにサツマイモ部会を設立、現在会員は9名だが、来年度には20名に増える予定だ。
普段は米の仲買をしている仁平さんに5年前転機が訪れた。
「農業生産法人 匠屋の土屋社長と出会い、サツマイモ作りの手伝いをしたらハマってしまって。自分でもやってみたいと仲買と二足のわらじで就農しました」。
細い1本の苗を土に挿すと5カ月後に大きなイモが土の中から出てくる。
「それが楽しくて仕方ない」と笑う。
3年前からは干し芋作りを開始。
イモをふかし皮をむき、ピアノ線でスライスして網に干すまですべて手作業だ。
今後は菓子店などとコラボし商品開発をするなど、地域全体で盛り上げていきたいと話す。
「農業は楽しいけど、儲からないとだめ。私のやり方が今後に続く人のモデルになれば」と新規参入者へ惜しみなく技術を伝えている。
「いつかサツマイモを地域の代表農作物にしたい。そして店で農産物直売会とか開けたら楽しいだろうね」と笑顔で夢を語ってくれた。
そのサツマイモを前に「種類によって甘さも性質も全然違う」と教えてくれたのは、イタリア料理アネッロの和氣弘典シェフ。
「低温で加熱すると甘みが増す」というサツマイモ。
皮まで余すところなく使い仕上げるサツマイモ料理は冬季限定だ。
● めおとや農園 仁平 康夫さん
小さな焼き芋を詰めた「ちびいも」は一番人気。
ねっとりとした濃厚な甘さが楽しめる。
通常サイズの焼き芋『焼甘藷』も販売中。