- 高い糖度と強いうまみ 食べた人を魅了するイチゴ -
いつも頭の中にはイチゴのことがある、という谷中さん。
「全然関係ないことをしていても、これはイチゴに応用できるかも、と考えてしまうんです」と話す。
谷中農園の三代目、二代目の父と70aの畑で「とちおとめ」「スカイベリー」「とちあいか」を栽培している。
通常イチゴの糖度は10度前後だが、谷中農園のイチゴは糖度13度、濃厚な甘い味わいに、一度食べた人は口をそろえて「谷中農園のイチゴは違う」と驚く。「特別なことは何もしていません。
一つひとつの仕事を、すべて高いレベルで確実に行うだけです」。
イチゴという小さな植物の小さな変化を、見逃さないよう注意深く観察し、先を見越し対応を考える。
当たり前のことを当たり前に行うこと、その難しさに真摯に向き合う谷中さんの姿からは、イチゴへの深い愛情を感じずにはいられない。
今後はイチゴを使ったクラフトビールの製造などにも取り組む。
「イチゴはとてもポテンシャルが高く、たくさんの可能性を秘めているんです」。
新しい取り組みを先頭に立って行い、後進のモデルケースを作りたいと語ってくれた。
そんな谷中さんのイチゴに魅せられ、ケーキ名に「谷中農園」とつけた商品を販売しているのが、栃木市の人気フランス菓子店「ソワール」の片柳店長。
「谷中さんのイチゴは香り・味・こだわりが感じられ、味にブレがない。タルトのほかにも、『フレジエ・ピスターシュ』『エクレール・とちおとめピスターシュ』など、谷中さんのイチゴを使った商品がありますので、ぜひ違いを楽しんでください」。
谷中農園のイチゴを使ったスイーツは、「ソワール」のほか「シャンティイ」「和菓子処 仁」「かのこ庵」でも楽しむことができるので、ぜひ食べ比べてみて。
● 株式会社 谷中農園 谷中 正幸さん
土での栽培のほか、高設水耕栽培にも取り組む。
谷中さんのイチゴは栃木市内「コエド市場」「よっとこれ」、小山市「四季彩館」、宇都宮市ろまんちっく村「あおぞら館」「あぜみち各店」などで購入できる。