TSUNA-GARU-TOCHIGI

食べる・見る・買う…何気ない営みの中にも、実は栃木の良さがいっぱい。生産者、農作物など普段は裏方であるもう一人のヒーローを紐解くことで「人」の繋がりが見えてくる。

2018年4月

安納いちご園 安納 正人さん


真摯に農業に向き合い人に喜ばれる仕事を

 鹿沼街道から少し反れると、通りの喧騒がうそのような田畑風景が広がる宇都宮市飯田町。ここで安納さんはとちおとめとスカイベリーを生産している。
 両親は兼業農家で、もともとは全く別業種の仕事についていたという安納さんだが、いずれは家を継ぎたいと考えていたという。「実家には土地もある。やりがいがあって人に喜んでもらえる仕事がしたい」と、文字通り“畑違い”の農業に飛び込んだ。先輩の農家に研修に行きつつ、自らの畑を整備。近所の直売からスタートし、徐々に販路を拡大。今ではあぜみち鹿沼店でも随一のイチゴ生産者だ。
 美しい円錐形が特徴のスカイベリー。安納さんは安定した形とその味が高く評価されている。この品質を支えるのは、徹底した温度管理。「相手は自然。思い通りにはいきません。トライ&エラーを繰り返しつつ、流れをつかんできました」と安納さん。31歳と若いが、顔には経営者の決意がにじむ。
 今回は、鹿沼市の人気フレンチ「AN-RIZ-L'EAU(アンリロ)」に安納さんのとちおとめをお届け。野菜や果物、その本来の持ち味を最大限に引き出すオーナー・上村さんの技は、すでに多くの人が知るところだ。普段はトマトとアンデスベリーで作るスムージーを、トマトととちおとめで作ってもらった。ブレンダーにかけると、あっという間に鮮やかなピンク色のスムージーが完成。口の中にふわりと香るトマトとイチゴの香り、そしてさわやかな甘さ。砂糖は一切加えない、まさに自然の甘さだ。
 一番おいしい完熟状態のイチゴが気軽に味わえるのも、身近な場所で真摯に生産に取り組んでいる人がいるからこそ。ぜひこの機会に、栃木の生産者の仕事に思いをはせてみてほしい。

Information

安納いちご園 安納 正人さん

向かって左がスカイベリー、右がとちおとめ。種の間隔が見分ける際のポイントだとか!

AN-RIZ-L'EAU(アンリロ)

* TSUNA-GU 店

Information

322-0065 鹿沼市上材木町1684

電話:
0289-62-0772
営業時間:
AM11:30〜PM5:00(L.O./PM4:30)
休:
日曜
駐:
あり

* TSUNA-GU グルメ

スムージートマト&とちおとめ

 鹿沼産の旬の食材を使ったスムージー。通常は『トマト&アンデスベリー』『キャロット&マンゴー』『レタス&キウイ』の3種を提供。生きた酵素たっぷりで体の中から元気!(通常提供はしていません)