TSUNA-GARU-TOCHIGI

食べる・見る・買う…何気ない営みの中にも、実は栃木の良さがいっぱい。生産者、農作物など普段は裏方であるもう一人のヒーローを紐解くことで「人」の繋がりが見えてくる。

2020年1月

Strawberry Farm Go


若き生産者が挑む新品種の「白いイチゴ」

 目を輝かせながら「自分のイチゴをつくりたい」と語る篠原さん。作り手によっても栽培法、味、見た目(葉や実のつき方)に違いがある。イチゴ栽培も例外ではない。
 実家も農業を営んでおり、大学卒業後は地元に戻り、農業の道へと決めていた。地元に戻るのだから栃木県の特産物を育てたいと、「栃木県農業試験場 いちご研究所」などで研修、現在27歳ながら「Strawberry Farm Go」の代表として栽培に取り組む。
 「栃木県農業試験場 いちご研究所」が開発した白い色のイチゴ「ミルキーベリー」。まろやかな果肉と濃厚な香りと味わいが特徴。県から親苗を直接購入し、生産開始となった。「ミルキーベリー」は、「新しいものに挑戦したい」という意欲的な篠原さんにとって絶好の機会。しかし、課題もある。売るための市場も自分で確保しなければならないのだ。それでも、毎日手をかけて育てたイチゴが日に日に実ることが最大の喜びだ。「今後は規模も拡大し、直売所や加工品もつくりたい」という、若き生産者の挑戦に目が離せない。
 「色とりどりのフルーツの中にアクセントで取り入れると面白いですね」。そう語るのは、宇都宮市にある「スイーツ&ヘアサロンハレノヒ」の代表兼パティシエの葛西さんだ。県内外の製菓店4店舗で修行を積み、兄と共にこの店を構えた。一階のスイーツ店は、平日の夕方でも客足が途絶えない。「イチゴの白さを際立たせるように、フルーツソースを添えるのもいいですね」微笑みを携え、このイチゴの可能性に思いを巡らせていた。
 甘さと可憐さを併せ持つ、中まで真っ白な「ミルキーベリー」。このイチゴがメジャーになる日は、きっと、そう遠くはない。

Information

Strawberry Farm Go

約20アール、8棟のビニールハウスで栽培するイチゴ。現在「ミルキーベリー」は200株ほどだが、今後規模も拡大したいという。

スイーツ&ヘアサロン ハレノヒ

* TSUNA-GU 店

Information

321-0972 宇都宮市下川俣町500-10

電話:
028-613-3988
営業時間:
AM10:00~PM8:00
休:
火曜
駐車場:
有り

* TSUNA-GU グルメ

とちおとめとミルキーベリーのタルト

 しっとりとした食感のタルトとわらかなスポンジの層に、たっぷりの生クリームとイチゴが施された一品。とちおとめと、ミルキーベリーのデコレーションが可憐だ。ホイップクリームの額縁も華やか。