TSUNA-GARU-TOCHIGI

食べる・見る・買う…何気ない営みの中にも、実は栃木の良さがいっぱい。生産者、農作物など普段は裏方であるもう一人のヒーローを紐解くことで「人」の繋がりが見えてくる。

2020年10月

ぬい農園 縫村 啓美(はるみ)さん


有機農法・有機栽培に沿う 新しい農業の形を目指す

 栃木市北部の自然豊かな場所にあり、栽培期間中は化学農薬、化学肥料を使用しない有機農法に沿った野菜作りを行っている「ぬい農園」。縫村さんは就農して今年4年目、6面ある畑の土壌改善を行いながら多くの野菜を栽培し、農園に合う野菜を探してきた。「気づいたら150種類くらいに増えてました(笑)。今後は70~80種類に絞ろうと思っています」。収穫した野菜は、直売所や飲食店に卸すほか、野菜セットを市内の個人宅へ宅配、また自らジャムなど加工品を製造するなど、さまざまな形で販売している。そんな縫村さんの目標は、味が良いだけではなく、見た目も美しい野菜を作ること。農薬を使わない栽培は虫食い対策や除草、害獣対策など課題も多く、まだまだ試行錯誤は続きそうだが、野菜作りは楽しいと話すその表情からは、日々の充実感と、野菜作りへの熱い想いが感じられた。
 一方、地域活性化にも積極的に取り組んでいる。近所の人が集える場所の提供や直売所の開設など、過疎化が進む地域に人を呼ぶ方法を模索中だ。「飲食店ともつながりつつ、一緒に地域を守っていきたいです」。農業を通じて地域に変化をもたらせたら、との想いも語ってくれた。
 そんな縫村さんの野菜を絶賛するのは『ピッツェリア クッチーナフラテッロ』のオーナー三澤秀樹さん。「同じ材料で同じ料理を作っても、縫村さんの野菜で作るとワンランク上のできあがりになる。びっくりするおいしさです」と教えてくれた。「ぬい農園」の野菜はうまみが強く、何もせずそのまま食べるのが一番だそうだ。  地元だから使うのではなく、おいしいから使うという、地産地消の理想的な形を実現する一皿は、今日も多くの笑顔を運んでいる。

Information

ぬい農園 縫村 啓美(はるみ)さん

手入れの行き届いた畑で、これから旬を迎える大根も成長中。昨年仲間に加わった農園のマスコット、ヤギの「むぎ」は除草担当。

PIZZERIA CUCINA FRATELLO(ピッツェリア クッチーナ フラテッロ)

* TSUNA-GU 店

Information

328-0012 栃木市平柳町1-19-18

電話:
0282-22-3335
営業時間:
AM11:30~PM2:30(L.O./PM2:00)、PM5:30~PM8:30(L.O./PM8:00)  
※ディナーは状況により休みの場合があるため要電話確認
休:
火曜、第1・3月曜
駐車場:
5台
ホームページURL:

https://www.instagram.com/huratetsuromisawa/

* TSUNA-GU グルメ

さつまいもとハムとアーモンドのマスカルポーネソースPizza

県産小麦粉「ゆめかおり」を使った生地に、マスカルポーネに生クリームを加えたソース、イタリア産モルタデッラと、ぬい農園のサツマイモ、チーズをのせ薪窯で焼く季節限定メニュー。