TSUNA-GARU-TOCHIGI

食べる・見る・買う…何気ない営みの中にも、実は栃木の良さがいっぱい。生産者、農作物など普段は裏方であるもう一人のヒーローを紐解くことで「人」の繋がりが見えてくる。

2021年12月

小山いちご農園 小山 雅史さん


イチゴへの情熱が育む濃厚美味なスカイベリー

 宇都宮市東部の田園地帯で「スカイベリー」のみを4棟のハウスで栽培する小山さん。父親は「とちおとめ」と「とちあいか」を育てるイチゴ農家だが、当初、自身はJAに勤務。しかし父が高齢になったことと、自身の今後を改めて考えた末、40歳を機に転職を決意したそう。県の農業大学校を経て就農し、今年2回目の収穫期を迎えている。「身近な先生として父がいてくれるのは心強いですが、同じイチゴでも種類により育て方が全然違うんです」と難しさを話す。
 小山さんのスカイベリーは味が濃いと評判だ。おいしいイチゴを育てるコツは「水に液肥を混ぜ、少量を多回数で与えています。また自家培養した菌を散布し改良したりしています」と教えてくれた。ハウス内には、いつでも気温や地温、CO2濃度などを携帯電話で確認できる環境制御装置を設置し、水やりやハウスの開閉による温度管理を自動化するなど、スマート農法による効率化を図っており、農薬を極力使わないよう、イチゴの大敵ハダニ駆除に天敵を放つ、ハウスの保温には灯油暖房ではなく、ウォーターカーテンを取り入れるなど、環境にも配慮している。さまざまな取り組みを行いながらも「もっとやれることがあるはず」と小山さん。イチゴ作りへの情熱はとどまることがないようだ。
 そんなこだわりのイチゴを使いタルトを作るのは、開店一周年を迎える「メテオール」の菊池侑介店長。ショーケースには地元農家から毎日仕入れる大粒イチゴを使ったケーキが並ぶ。「食べ比べても地元のイチゴが一番おいしい」と菊池さんは言う。厳選素材で作るしっとり感が自慢のスポンジと、配合にこだわった生クリームに大粒のイチゴ。王道にして至高のスイーツに違いない。

Information

小山いちご農園 小山 雅史さん

パック詰めにも機械を導入し、スタッフの負担を軽減している。規格外のスカイベリーをあぜみちでは「いちご」として販売しているのでチェックしてみて。

Atelier de Météore

  

* TSUNA-GU 店  

Information

321-0903 宇都宮市下平出町903-1

電話:
028-678-2678
営業時間:
AM10:30~PM7:00
休:
月曜(祝日の場合翌日)
駐車場:
7台
                

* TSUNA-GU グルメ

苺タルト

 4,800円/通常とちおとめで作る『苺タルト(4,200円)』をスカイベリーにアレンジ。見た目のインパクトは絶大。こだわり生クリームもたっぷりで、イチゴ好きにはたまらない至福の味わいだ。