TSUNA-GARU-TOCHIGI

食べる・見る・買う…何気ない営みの中にも、実は栃木の良さがいっぱい。生産者、農作物など普段は裏方であるもう一人のヒーローを紐解くことで「人」の繋がりが見えてくる。

2022年1月

めおとや農園 仁平 康夫さん


R293を“イモ街道”に!!サツマイモに情熱を注ぐ

 国道293号線を「イモ街道にしよう」と奔走中の仁平さん。茨城県日立市から足利市まで続く国道293号線はサツマイモの産地が並ぶ「さつまいも街道」。昨年末この国道沿いにオープンしためおとや農園直売所では、仁平さんが育て加工した干し芋や焼き芋のほか、県内各地で作られている他社の干し芋商品も販売されている。ライバル会社の商品を一緒に販売するのは「みんなで盛り上げていきたいから」。県にも働きかけ、JAしおのやにサツマイモ部会を設立、現在会員は9名だが、来年度には20名に増える予定だ。
 普段は米の仲買をしている仁平さんに5年前転機が訪れた。「農業生産法人 匠屋の土屋社長と出会い、サツマイモ作りの手伝いをしたらハマってしまって。自分でもやってみたいと仲買と二足のわらじで就農しました」。細い1本の苗を土に挿すと5カ月後に大きなイモが土の中から出てくる。「それが楽しくて仕方ない」と笑う。3年前からは干し芋作りを開始。イモをふかし皮をむき、ピアノ線でスライスして網に干すまですべて手作業だ。今後は菓子店などとコラボし商品開発をするなど、地域全体で盛り上げていきたいと話す。「農業は楽しいけど、儲からないとだめ。私のやり方が今後に続く人のモデルになれば」と新規参入者へ惜しみなく技術を伝えている。「いつかサツマイモを地域の代表農作物にしたい。そして店で農産物直売会とか開けたら楽しいだろうね」と笑顔で夢を語ってくれた。
 そのサツマイモを前に「種類によって甘さも性質も全然違う」と教えてくれたのは、イタリア料理アネッロの和氣弘典シェフ。「低温で加熱すると甘みが増す」というサツマイモ。皮まで余すところなく使い仕上げるサツマイモ料理は冬季限定だ。

Information

めおとや農園 仁平 康夫さん

小さな焼き芋を詰めた「ちびいも」は一番人気。ねっとりとした濃厚な甘さが楽しめる。通常サイズの焼き芋『焼甘藷』も販売中。

Atelier de Météore

  

* TSUNA-GU 店  

Information

329-1322 栃木県さくら市北草川1丁目1−1

電話:
028-678-9747
営業時間:
AM11:30~PM2:30(L.O./PM2:00)、   PM6:00~PM10:00(L.O./PM9:00)
休:
月曜(祝日の場合翌日)
駐車場:
21台
                

* TSUNA-GU グルメ

サツマイモのニョッキ ゴルゴゾーラのクリームソース添え

 1,598円/サツマイモを使ったニョッキの甘さと、クリームソースの塩味のバランスが絶妙。皮を焼き粉砕したパウダーは焼き芋のような味わいで、サツマイモチップとともに味のアクセントになっている。