- 徹底した管理で安定供給を可能に -
天井の高いハウスの中、まるで川のせせらぎのような心地よい水音が響く。
小山市のトマト農家「ジンファームトチギ」では今日もたくさんのトマトが赤く色付き収穫のときを待っている。
「この地域は地下水位が高いんです。なので高設栽培にして管理しやすくしているんですよ。今は新技術もどんどん開発されているので、常にアンテナを張っています」と語るのは代表の神保さん。
余分な水分を排除することで形も味もよいトマトができあがるという。
主に育てている品種はその桃色が特徴の「桃太郎」。
甘みと酸味のバランスが抜群で、肉厚な果肉のうまみを存分に楽しめると人気だ。
農業系ではない大学を卒業した神保さんは「両親も農家だったので自分もやってみよう」と農業の世界に飛び込んだ。
大学卒業後、栃木市のトマト農家で研修。
「その出会いで人生が変わりました」はじめは小さなハウス1棟からスタート。
今ではハウスも大きくなり、スタッフも約20名と大幅に増員。
安定した品質のトマトを安定して供給できるようになった。販路も自ら開拓。
「しがらみに囚われず、作ったものを自信を持って消費者に届けるところまでやってこそ農業をやっている意味があると思います」と力を込める。
周辺の成功事例に学び、新しい情報を積極的に収集する、農業を元気にする次世代の農業の担い手。
もともと別分野の勉強をしていた神保さんだからこそ見えることがあるのかもしれない。
● ジンファームトチギ/じんふぁーむとちぎ
小山市でトマトを生産。
完熟収獲にこだわった桃太郎トマトは『とちとま』と名づけられ、あぜみちのほか県内各所で好評販売中。
果肉しっかり、完熟出荷ができる桃色の「桃太郎トマト」。
●ジンファームトチギのトマト
収穫時期:春〜初夏:現在全国的に流通も減りつつある「桃太郎トマト」。
甘みと酸味のバランスが良く、肉厚な果肉は食べ応え十分。
生でも火を通してもおいしくいただける。