- 昭和天皇にも献上された甘くみずみずしい完熟梨 -
大正3年創業、宇都宮市の東部に広がるのどかな田園地帯にある直井果樹園。
三代目の直井透さんは、妻の光子さんと二人三脚で梨を栽培している。
「うちは目が行き届く広さの農園だから、ホルモン剤なども使わず自然のままに育てています」と透さん。
ホルモン剤を使うと実は大きく育つが、自然に育った梨とは甘さが違うのだそう。
有機肥料100パーセント、除草剤は使わず、草刈り機で刈り取り、刈り取った草は土に帰し肥料としている。
農薬も極力使わないため、虫や病気には特に気を遣うそう。
「病気などは早く見極めて対処しないといけないので気が抜けない」というが、そこに対応できるのは透さんの長年の経験があるからこそだ。
かつては、昭和天皇が那須の御用邸で夏の静養をされるときは、必ず梨を献上していたということからも、その品質の高さがうかがえる。
「毎年遠くからわざわざ買いに来てくれる常連さんもいるし、知り合いの梨屋が食べたがるんだよ。だから辞められない」と目を細める透さんを「リアルマリオみたいでしょう?」と笑顔で紹介してくれたのは次女の直美さんだ。
現在は農業大学校に通い、農園の敷地の一角でオリーブやカボチャの栽培を行っている。
透さん自身が「うちの梨は自分で食べてもおいしい」と胸を張る、愛情たっぷりに育てられた自慢の梨を、ぜひ味わってほしい。
一方、直美さんは『宮ぴくるす』の製造にも携わる。
直井果樹園の梨を使った『梨のぴくるす』は、今年から販売開始される新商品だ。
「栃木のおいしい梨をあらたな形で提案したい」と話すCooking & Glow代表の金原 恵美さん。
梨の歯ごたえや爽やかな甘みを消さないよう試作を重ねたという。
梨の新たな味わいを楽しんでみては。
● 直井果樹園 直井 透さん
直井果樹園の完熟梨は「あぜみち」上戸祭店・駅東店のほか、果樹園の直売所でも購入できる。
毎年ファンが待ち望む味をご賞味あれ。
● Cooking & Glow