- 「ビジネスモデルとなるように頑張りたい」 -
今回訪ねたのは、高根沢町でタマネギ栽培を行う福田さん。
彼が栃木に戻ってきたのは26歳の頃。
農繁期に、父親の作業を手伝う形で農業を始める。
「自分が手伝ったからといって売上が増えるわけじゃなかったので、何とも言えない複雑な気持ちでした。」と当時を振り返る。
土地利用型の農業で、米づくりが中心。昔も今も大きくは変わらない。
時代の変化にこれからも今までのやり方が通用するのか日々悩んでいた頃に、転機が訪れた。
知人を介し、北海道中富良野町のタマネギ農家への研修。
研修先の生産者によると、中富良野町では主力作物を米から徐々にタマネギへとシフトしていった 歴史がある。
その経過を知り、これから自分の進む方向性が見えた気がしたとのこと。
「今後、私達世代への期待は大きく、農地をしっかりと耕し活用していく事も求められる」。
その意味では、これまでより効率化を図り、収穫量を上げて合理的に行うことがキーとなる。
現在は加工用のタマネギを中心に2・5町歩もの畑を手がけている。
「来年はより機械化することで、生産性を上げる予定。
自分のタマネギ生産がビジネスモデルとなるように頑張りたいです」と意気込みを話す。
今、次世代が動き出し、新たなビジネスとしての農業を模索する人も少なくない。受け継ぐものと変えるもの。
それぞれのヴィジョンが栃木の農業を活性化させてゆくだろう。
● 福田農園/ふくだのうえん
高根沢町でタマネギ栽培を行う。ハイシーズンは加工用が中心だが、時期によってはあぜみちにも出荷している。
掘り起こされたタマネギ。このあと機械で回収していく。
●福田さんのタマネギ
旬/品種や地域によって通年食べられる。
ユリ科ネギ属の多年草。