- 6次化にも取組む 新たな形のイチゴ農園 -
小山市にある篠原ファーム代表を務める和貴さん。
「家を継いで農業をやろうとは思っていませんでした」。
大学を出て一般企業に就職、農家は手伝い程度だったが、先代の父と一緒にイチゴ作りと向き合う中で、徐々に「やってみようか」と気持ちに変化が起きた。
現在は、49アールあるの畑で「とちおとめ」や「ミルキーベリー」のほか、今年から新品種「とちあいか」の栽培にも着手している。
また、経営者となった今、きついと評されがちな農業について、楽しい仕事にするにはどうしたらいいか?ここで働きたいと思ってもらうには何が必要か?を考えている。
「新しく設置したハウスでは高設栽培を導入しました。立ったまま作業ができるので負担を軽減できます」。
今後も環境改善を進めていくつもりだが、手を抜くことは一切考えていない。
「農業は自分との戦い。手を抜こうと思えば抜けますが、その中でどれだけ手をかけられるかだと思います」。
若き経営者の目は、今に満足することなく先を見据えている。
そして今月、作業場を兼ねた直売所をオープンした。
「出荷するだけではわからないお客様のダイレクトな反応がわかるし、自分で作ったものは自分の手で売りたかったんです」。
直売所にはイチゴを使ったジェラートが楽しめる店舗も併設している。
一方、以前から篠原ファームでは6次化にも取り組んでおり、小山市内にある洋菓子店「シェフレ」を経営。
店ではケーキなどにイチゴをそのまま使うのはもちろん、形が揃わず出荷できなかったイチゴを、ジェラートやソースとして活用している。
今年は「とちあいか」を使ったメニューも考案中。
今話題の「とちあいか」を、一足先にスイーツで味わってみては。
● 農業生産法人 株式会社 篠原ファーム 篠原 和貴さん
直売所横にある高設栽培を取り入れた新しいハウス。
見学も可能。
完成したばかりの直売所に併設されるジェラート店「いちご日和り」。