- 三兄弟の個性を活かした米づくり -
塩谷町に約90町歩もの田畑を有する 「和氣ふぁーむ」。
ここで働く男三人兄弟、長男の達哉さん、次男の直哉さん、三男の洋右さん。
今回お話しを伺ったのは、次男直哉さん。
ちょうど田植えシーズンの真っただ中だ。
「大学を出て、東京で就職し6年ぐらい勤めていました。その頃、父が社長を務めるこの会社が、規模拡大中で。そのサポートのために戻ってきました」と自身の経歴を語る。
この塩谷町は、豊かな自然環境の中、見渡す限りの田園風景が広がるエリア。
里山の風情を残すのどかな場所だが、農家を廃業する人も少なくない。
「和氣ふぁーむ」では、廃業した田畑を借り上げ、耕作もしている。
「機械も安くはないですからね。一度ダメになったから買い替え、というわけには、なかなかいかないんです」。
農家を取り巻く過酷な問題がそこにある。
同社には兄弟のほかに、社員3名、臨時で1名、海外からの研修生1名を起用。
米以外にも大豆が野菜を栽培するなど一年を通して大忙し。
お米には米ぬかや大豆のくずを使い、化学肥料は極力抑える。
手間はかかるが、おいしいお米には欠かせないこと。
「兄は、機会を運転させたらピカイチ。弟は宇都宮で飲食業界の経験があります」。
今後はそれぞれの得意分野を活かし、さまざまな事業にチャレンジ。
三兄弟が力を合わせ、栃木の、いや日本の農業の一端を担っていく。
● 和氣ファーム/わきふぁーむ
電話:0287-45-2111
“圃から食卓まで”をモットーに、コシヒカリを中心に、一部ミルキークイーンといったお米を育てる。ほかに大豆や野菜なども展開する。塩谷町泉342
取材時は田植えの時期。青々と茂った苗を植えていく。
●和氣ファームのコシヒカリ
旬/この時期に田植えし、8月上旬から10月中旬頃に新米が流通。
でんぷんの他、タンパク質、ビタミンB1やビタミンEなどの栄養も豊富。