- 地域とつながり、農業の活性化を -
ジャパンカップサイクルロードレースのお膝元である宇都宮市城山地域。
黄金色に色付いた稲穂がいっせいに風に揺れ、収穫の時を待っていた。
城山地域の水稲生産グループ「城山水稲四石会」と、自転車プロロードレースチーム「宇都宮ブリッツェン」が連携した「宇都宮ブリッツェンファーム」が誕生したのは2016年。
“地域のブランド米を作りたい”生産者と、“農業をキーワードにした地域貢献活動がしたい”チーム、両者の想いがつながり、宇都宮大学で開発された品種「ゆうだい21」が『宇都宮ブリッツェン米』と名付けられた。
ファーム代表を務めるのは樋口さん。
「宇都宮の名前が付いたチームを、農業を通じて応援して、盛り上げたい」とブランド米の生産をスタート。
阿部正和さん、阿部英士さん、安納広さんとともに全部で8種類の米を生産している。
「農業は今後20年でさらにハイテク化が進むと思います。その分、これからの農業に必要なのは社会との関わり」と語る。子どもたちに向けた田植え体験も開催、地域との関わり作りに取り組む。
ここで育った『宇都宮ブリッツェン米』は、宇都宮ブリッツェン選手の食事にも使われている。
“ブリッツェン”はドイツ語で“稲妻”という意味。雷が多い地域で育つ米はおいしい、という言い伝えもある。
「“雷都”と呼ばれる宇都宮で育ったこの米を食べて、チームがもっと強くなってくれれば」と微笑む樋口さんの姿に、農業の“これから”が見えた。
● 宇都宮ブ゙リッツェンファーム/うつのみやぶりっぇんふぁーむ
宇都宮ブリッツェンファーム/生産した米は直売所や飲食店のほか、学校給食でも使用。
「あぜみち」では『宇都宮ブリッツェン米』を量り売りで販売中。
秋晴れの下、たわわに実った稲穂が収穫されていく。
●宇都宮ブリッツェンファームの宇都宮ブリッツェン米(ゆうだい21)
9月中旬〜下旬/独特のもちもち感があり、冷めてもそのおいしさが続くので、弁当やおにぎりにもぴったり。
大手米卸業者からも注目されている品種。