- とにかく品質を下げたくないんです -
那須塩原市の温泉街を抜け、山道を走ること約20分。
周囲を山々に囲まれた、のどかな高原に市村さんたちの農園がある。
広大な敷地は、7~8町歩もあり、ここで大根、ホウレンソウ、ベビーリーフ、春菊、ニンニクを栽培している。
中心となるのは兄である一則さんと奥様のさやかさん、弟の勇男さん。
従業員の中には、自身も農家でありながら、市村さんのもとで学ぶ人も在籍している。
この地は戦後に開拓地として開かれ、今では市村さんを含め4軒の高原大根農家が暮らしている。
今回紹介する大根を主に担当するのは弟の勇男さんだ。
品質に徹底的にこだわり、少しでも納得がいかなければ出荷をしない。
「とにかく品質を下げたくないんです。損得でやっているのではなく、喜んでくれる人のためにやっているので」と、その想いは固い。
「あぜみち」でも入荷時はあっという間に売れてしまう勇男さんの高原大根は、寒暖差のある環境での生育や、土の微生物を活かす栽培方法で、きめが細かく、みずみずしくて甘みがあるのが特徴。
厚めに切っても、煮込めば箸で簡単に崩れるほどやわらかな食感となる。
「大根は年に1回しか作付けできないので、リスクはありますが、美味しいという評判を聞くとうれしくなりますね」と、笑顔で語る。
悠々と育つ高原大根は、これから12月初頭まで収穫の時期となる。
少しずつ「あぜみち」でも並び始めるので、その味を家庭で試してみては。
● 市村農園/いちむらのうえん
那須塩原市の高原に広がる農園。
ここで育った高原大根は、これからの時期順次「あぜみち」にもお目見えする。
みずみずしく、甘みのある大根。あぜみちでも高い人気を誇る。
●市村農園の大根
旬/秋口~冬期
※品種により異なる市村農園で栽培される大根は
高原大根と呼ばれる。
● Naomi OGAKI
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