- 「収穫量、作業量とのバランスが大事」 -
あたり一面のどかな里山の風情が漂う茂木町。
この地でキャベツをはじめ、アスパラ、とうもろこしを栽培する永尾さんを訪ねた。
千葉県出身の永尾さんは、家庭菜園の趣味が高じて農家を志し、トラック運転手をしながら資金を貯め、さまざまな場所で農地を探した。
その後、この地で酪農の仕事に就きながら、役場のサポートを受け、借りられる農地を当たった。
「新規就農ということで、土地探しに苦労しました。作物によって栽培している土地が離れてしまっていますが、いずれは一括に集約して栽培したい」。
永尾さんの農地は徐々に広がり、そうしているうちに、貸し手も増えた。
取材時はキャベツがすくすくと育ち、収穫を待っていた。
「6月頃から天候、気温、水などに気を遣います。でも苗づくりが一番難しいです」と話す。農薬も非常にシビアだ。
虫や病気がついてから撒いてはもう遅い。
常に先手を打っていく必要がある。その結果、最低限の農薬で済むのだ。
「収穫率を上げることを目指しています。また作業量と収益のバランスも大事。しっかり見定めながら品種を選んでいます」。
9月頃にはキャベツは収穫時期を迎え、「あぜみち」や「道の駅もてぎ」に並びはじめる。
ぜひ、その味を家庭でも試してみてほしい。
● 永尾農園/ながおのうえん
茂木町でキャベツのほか、とうもろこし、アスパラを栽培。あぜみちや道の駅もてぎに並ぶ。
愛情をかけられて青々育ったキャベツは、収穫まであと一カ月。
●永尾さんのキャベツ
旬/品種や栽培地域によって収穫 時期が異なる。
永尾さんのキャベツは夏から秋に収穫される。
生のままはもちろん、炒めたり、ボイルしたりと調理の幅も広く、よく消費される野菜のひとつ。