- 「生産者の個性が出るのがおもしろい」 -
今回訪れたのは栃木市。
東北自動車道栃木インターからも程近い場所でトマトを栽培している野原さん。
数多くある品種の中でも「ファースト」という品種にこだわり続けている。
比較的手間のかかるこの品種。
水の管理や病気にも弱く、苦労が絶えないが「難しいけど、生産者の個性が出るのがおもしろい。
誰にでもできる品種だとつまらないじゃない(笑)」と話す。
大切なのはいかに「良い畑」を作るか。
野菜は口に入れるものだからこそ化学肥料を使った土壌消毒もしない。
野原さんの信念だ。1000坪もの広大な敷地で育てているトマト。
栽培に関してはもはやベテランである野原さんだが、毎年課題に思うことも少なくないそう。
「いつも〝こうしておけば良かった〞と思うのですが、天候は毎年変わるので難しい。そこは長年の勘を頼りに試行錯誤。教科書通りには行かないです。でもそこがおもしろいところだよ」。
野原さんのトマトは、「あぜみち」はもちろん、直接業者との取引が中心。
これまで真摯にトマト作りに従事してきた結果、その味が評判を呼び、クチコミで広まった。
「良い畑で育てること。最初に描いた基本的な考えが間違っていなかったんだなと思いますね」と野原さん。
畑でもぎたてをいただくと、実に瑞々しく、濃厚。
甘みを蓄えた力強い味がした。
これからの季節、冷やしてシンプルにいただくのもおすすめだ。
● のはら農園/のはらのうえん
住所: 栃木市新井町567-12
あぜみち」で購入もできるが、収穫時期には直接購入もできる。
収穫を待つ「ファーストトマト」。甘みと酸味のバランスが魅力。
●野原さんのトマト
旬/主に夏場。
世界には数千種類もの品種があるが、野原さんが育てるのはファーストトマト」。