- 山の恵みの湧き水で作る 大地の力を蓄えたクレソン -
東武日光線の無人駅「板荷駅」から車で約5分の所にある、山野 井さんのクレソン水田。
眼前の山によりろ過されたきれいな湧き水で、水辺に群生する野生のクレソンとほぼ同じ環境下で栽培する。
クレソンは水生植物のため、水のおいしさで味が決まると言っても過言ではない作物。
「クレソンを作りたい」と農地を探していた際に知人から紹介されたのが„ 飲める湧き水 “があるこの土地だった。
建設業から転身し、農業を始め た 山 野 井 さ ん 。
「生産者が少ないから」と独学で試行錯誤しながら始めたクレソン栽培は今年で約7年目。
クレソンは繁殖力が旺盛なため、生産は比較的楽だと語るが、自作水田を二つに分け、時期をずらしてそれぞれに害虫撲滅の消毒を行うという話を聞くと、ミヤマカワトンボが遊びに来る清らかな環境を保ち続けるには、相当の努が必要、と察せられる。
強い生命力を放つ、見目麗しいクレソン。
自然の恩恵を生かした栽培方法には、植物本来の力を引き出すエネルギーがあふれていた。
●リバーBRIDGE/りばーぶりっじ
①日光市に程近い鹿沼市の山間部にある水田。
7月にはクレソンが一面に生い茂る。
②他県にも評判が広がるクレソンは、県内のレストランでも多く愛用されている。
③エンドウマメやレタスなど、少量多品目で約30種類の野菜を栽培。3名のスタッフで管理を行う。
④パック詰めも販売中。
⑤クレソン 水田の生命線である“飲める湧き水”。
● クレソンのスープ
*材料(4人前)
・クレソン 1~2束
・ジャガイモ 中2個
・タマネギ 1個
・バター 20g
・水 600ml
・コンソメキューブ 2個
・塩 少々
・黒コショウ 適量
・生クリーム 適量
▼今回の食材
クレソンなどの野菜類はすべてあぜみちでそろえたものを使用。
クレソンの香りを際立たせたい場合は多めに使ってもOK。
*作り方
① クレソンは根元を少し切り落として軽く水洗いをしたあと粗く切る。
ジャガイモは皮を剥き1cmの角切りに、タマネギはみじん切りにする。
②バターを溶かした鍋でタマネギを中火で透明になるまで炒め、ジャガイモを加えてさらに炒める。
③水を加え、コンソメキューブを入れてよく混ぜる。
④煮立ったら弱火にし、じゃがいもがやわらかくなるまで約15分煮る。
⑤クレソンを鍋に加え、さらに2~3分煮たら火を止める。
(根菜類がやわらかくなったら、クレソンを加えて軽くひと煮立 ち。クレソンは簡単に火が通るので、2、3分の加熱で十分)
⑥鍋の中身をミキサーに移し、滑らかになるまでかくはんする。
⑦滑らかになったら鍋に戻し、塩と黒こしょうで味を調える。
(煮た材料をミキサーでトロトロのスープ状になるまでかくはんし たら、鍋に戻して温め直し、塩・コショウで味を調える。)
⑧器に注ぎ、生クリームを少量ずつ加えたら完成。