- 若者に憧れてもらえる“カッコイイ農業”を -
今回訪ねた「仲田園芸」は20ヘクタールもの広大敷地に年間約40種、試験的に栽培している品種を含めると50種もの野菜を育てている。
見渡す限りの大地はすべて同社の敷地だ。
もともとは緑花木専門だったが、海外へ開発需要が転移した近年、野菜づくりへとシフトしていった。
代表を務めるのは仲田知史さん。
自身は元会計士。
就農のきっかけをこう話す。
「帰郷したときに食べた、親が育てた無農薬の野菜がおいしくて。肥料もすべて自分たちで作るという、その循環型の生産に面白みを感じたんです」。
その後ほどなくして農業経営に携わった。
会計士としてのノウハウを如何なく発揮。
“企業”としての農業に取り組んだ。
「経営するために大規模化は必須だと感じました。当初は自分で育てた野菜を自ら営業してまわるところから始めました」と振り返る。
現在では、大規模化に伴い、障がい者の就労継続支援事業も行いながら雇用している。
取材時にもハウスでは収穫したばかりのネギを仕分けしていた。
就農からおよそ10年。
やはり自然とともに生きる仕事だからこその難しさは変わらず。
「天候の問題は大きいですね。いずれその問題も解決していきたいと思っています」。
そして最後に、仲田さんにプロとしての想いを聞いた。
「まずは人を育てることが一番だと思います。そして人生は一度きり。楽しんでやりたいですよね」。
● 仲田園芸/なかだえんげい
住所: 〒322-0522 鹿沼市上奈良部町67
鹿沼市で年間40種類もの野菜を栽培。
レストランやホテルからのオーダーも多く、めずらしい品種の栽培も手がける。
広大な敷地でさまざな野菜、品種を栽培している。
●「仲田園芸」の大根・ニンジン
収穫時期:11月〜12月/県内でもめずらしい赤大根と京くれないと呼ばれる色の付いたニンジンを栽培。
料理に使えば彩りも美しく仕上がる。