- 国内最高峰の賞を受賞 稲作のプロフェッショナル -
黄金色に輝く稲穂が揺れる田んぼを前に、「今年もいい米ができたと思います」と笑顔で口にする阿久津農園5代目の政英さん。
日本最大のコンテスト「米・食味分析鑑定コンクール 国際大会」で、過去5年で4度の受賞実績があったが、昨年ついに最高部門の国際総合部門で“特別優秀賞”を受賞。
「死ぬまでに一度は受賞したい」と夢見た賞を手にし、米どころ大田原市でも一目置かれる存在となった。
ナスの栽培を手掛ける父正徳さんと、団体職員として勤務しながら、出勤前と休日を使い米づくりに携わる。
二足のわらじを履いても、農業は楽しいという。
特にこだわるのは苗づくり。
阿久津さんは試行錯誤の末、発芽後すぐに緑色の芽を出す強い苗の栽培に成功。
発芽後もハウスではなく、路地栽培でゆっくりと病気に強い苗を育てている。
こうした独自の取り組みにリスクは付き物だが、それでもさらなるチャレンジを続けている。
「おいしくて健康に良いお米を目指し、これからも追求していきたいです」。
阿久津さんの言葉からは、米づくりへの強い情熱が伝わってきた。
そんな阿久津さんのお米が食べられるのは、宇都宮市にある人気店「和食 了寛」。
「阿久津さんの米は炊き上がりの香りが最高です。
米肌がよく一粒ずつが立っている。
甘みもあり、冷めてもおいしいですよ」とオーナーの田巻さん。
土鍋で炊いた味わいはまた格別で、つやつやとした光を放ち、白飯だけでも食が進む。まさにプロも納得の“うまい飯”なのだ。
阿久津さんの米は、あぜみち鹿沼店と下戸祭店で購入できる。
店に並ぶと途端に売り切れてしまう人気だ。
新米の季節、秋の味覚とともに、本当においしい米を味わうぜいたくを堪能しよう。
● 阿久津農園 阿久津正徳さん、政英さん
黄金色に輝く美しい稲穂。
まもなく収穫を迎える。